2021/10/26

2021年9月に調査を終了したケース

 2021年10月1日、同年9月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、同年10月15日付で一部公開決定がなされた。

上記の期間(2021年9月)に調査を終了したのは11件で、このうち10件で調査結果が通知されている。また、残る1件は調査をしない旨が通知され、調査が終了している。

以下では、今回公開を受けた案件のうち、特に興味深い3件について、コメントしたい。まず、第1の案件が、第2021-27号である。この案件は、新幹線のトンネル工事から発生する汚染土の処理について、地域住民を対象に開催された住民説明会の実施方法についての苦情である。

調査を担当した田村智幸オンブズマンは、判断の冒頭で前提となる事実関係を確認した上で、どのような判断枠組みで、どのような論点について判断するのかを示したのち、各論点について判断している。このように、論点整理をしたうえで判断が示されていることから、その論旨は極めて明快である。このような判断手法を採用したのがたまたまなのか、今後も同様の判断がなされるのかは不明だが、当ブログ開設者としては、オンブズマンがその手腕を惜しむことなく発揮することを期待したい。

次に、第2の案件が、介護保険給付を利用して行った住宅改修に関する第2021-42号である。当ブログ開設者は、8月に調査を終了した第2021-17号を契機として、市の介護保険課に制度に関する不明点を問い合わせているところ、この第2021-42号の市の回答が住宅改修費の申請手続きを簡潔かつ明瞭に説明していることは、大いに理解の助けとなった。

もっとも、この案件を担当したオンブズマンもまた第2021-17号と同様に、介護支援専門員(ケアマネージャー)の対応についての見解を開陳しているところ、「市の機関の業務の執行に関する事項」(札幌市オンブズマン条例3条)というオンブズマンの所轄事項に該当するか、疑問である。むしろ、介護支援専門員(ケアマネージャー)に対する市の権限が適切に行使されているかという観点から、オンブズマンの調査がなされるべきであったと思われる。

また、オンブズマンは、住宅改修を行った事業者と申立人のやり取りについて、「市の業務ではない」として調査対象とならないと述べるものの、この論点も同様に、住宅改修費の支給に関する市の権限(介護保険法45条8項、同法57条8項)を手がかりとして、事業者の対応に市が関与することができるか否か、検討する余地はあったであろう。

以上の次第で、この案件を担当したオンブズマンも、9月に調査を終了した第2021-17号を担当したオンブズマンも、今後、介護保険に関する苦情が申し立てられた場合に備え、「市の機関の業務の執行」という観点から、介護保険法に定められた市の権限を把握しておく必要があると思われる。

その際、介護保険法の「第4章 保険給付」と、「第5章 介護支援専門員並びに事業者及び施設」のそれぞれに権限が定められていることに留意する必要がある。これらの権限を適切に把握した上で、市の権限を媒介として調査を実施しない限り、オンブズマン調査の所轄事項該当性について、疑念を生じさせることになろう。

最後に、第3の案件が、第2021-51号である。この案件は、申立人が第2021-35号の案件を申し立てた際、オンブズマンと面談することができなかったという苦情である。

そもそも、オンブズマンによる面談の実施は「オンブズマンの行為」(札幌市オンブズマン条例3条5号)として、オンブズマンの所轄外の事項になりそうなものだが、この点はさておき、当ブログ開設者は第2021-35号を担当したオンブズマンの名を見て、申立人にとっては、面談しなかったことがむしろ幸いだったのではないか、と感じた次第である。

それは、オンブズマンが面談の場で不用意な発言をして、申立人の感情を害するという事態を招くことが回避されたからである。オンブズマン事務局はそのことを懸念して、あえて面談できないようにしたのではないかとも思ったが、下種の勘繰りであろうか。

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①第2021-27号
 北海道新幹線のトンネル工事により発生する汚染土の処理について、市が実施した地域住民に対する住民説明会では対象とする地域が狭すぎるとして、地域を拡大して住民説明会を実施することを求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

②第2021-31号
 生活保護受給者が、年金が減額されたことにともない保護費が増額されたにもかかわらず保護変更決定通知書が送付されていないこと及び担当ケースワーカーによる家庭訪問が適切に実施されていないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

③第2021-37号
 飲食店を経営する企業が、道及び市が飲食店に時短要請をする一方で、市民税を滞納しているとして差押通知書を送付してくることは理不尽であるとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

④第2021-38号
 差押通知書が送付されてきたため、再度納付書を送付するよう求めたところ、送付を求めた納期分とは異なる納期の納付書が送られてきたことや、対応した職員間で引継ぎが十分認されていない等の一連の職員の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

⑤第2021-40号
 自宅前の道路で拡幅工事が開始されて以来、車両騒音及び振とう(音)が増したとして、対策を講じることを求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

⑥第2021-41号
 生活保護受給者が通所していた就労継続支援B型の事業所から支給される工賃に未払いの残額があったことが判明した後、収入申告がなされないまま保護費から控除されたことや、事業所から工賃についての説明がなされなかったこと等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

⑦第2021-42号
 介護保険を利用して住宅改修を行った際、工事を実施した事業者が住宅の一部を損傷させ、その修理に費用がかかったことから、修理費用の全額を弁償してほしいとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

⑧第2021-44号
 2年ほど前に市営住宅の自治会が管理する駐車場の防犯灯などを自治会負担でLED電球に変更し、現在もリース料を払っているところ、最近になって、市が防犯灯のポールを交換するということであったことから、交換したLED電球を引き続き使用することや、対応した職員の対応等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

⑨第2021-46号
 マンションに隣接する市の管理地の土圧により、マンションのブロック塀にひびが入ったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

⑩第2021-47号
 長年介護してきた夫が退院した後の入院先を教えてもらえないとして、苦情が申し立てられたケース。夫の退院後の処遇については高齢者介護の専門家の知見に基づいて決定されたと思われ、オンブズマンが調査・判断をすることは適当でないとして、「調査することが相当でない特別の事情がある」(札幌市オンブズマン条例16条2項)として、調査が実施されなかったケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

⑪第2021-51号
 札幌市オンブズマンに苦情を申し立てた際、オンブズマンと面談したいと要望したにもかかわらずオンブズマン事務局の職員により面談希望を拒否されたことから、面談が実施されないまま苦情等調査結果通知書(第2021-35号)が送られてきたとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

2021/09/19

2021年8月に調査を終了したケース

 2021年9月1日、同年8月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、同年9月15日付で一部公開決定がなされた。

上記の期間(2021年8月)に調査を終了したのは10件で、このうち8件で調査結果が通知されている。また、残る2件のうち1件は調査をしない旨が通知され、1件は申立人の苦情取り下げにより、調査が終了している。

このうち、もっとも注目に値するのが第2021-17号である。この案件は、介護保険制度における住宅改修費が支給されないという苦情である。調査に3か月もの期間を要したり、要領を得ないオンブズマン判断が延々と続く等、数多の欠点はあるものの、市の対応において改善すべき点が浮き彫りになったという点で、重要な意義を有すると思われる。

ところで、介護保険制度における住宅改修費(要介護の場合は「居宅介護住宅改修費」(介護保険法45条)、要支援の場合は「介護予防住宅改修費」(介護保険法57条))は、在宅で介護を受けながら生活する際、生活する上での支障をできる限り軽減するために、住宅の改修費用を補填する制度である。そのため、要介護者または要支援者が福祉施設や医療機関に入所・入院している場合には、支給対象とならないのが制度の建前である。

これに対し、制度運用の実態としては、福祉施設や医療機関から退所・退院して在宅での生活に復帰しようという場合において、あらかじめ住宅の改修工事を完了しておくことは、在宅への復帰を円滑化できる利点がある。そのため、退所・退院に先立ち工事を完了した場合にも、事後的に住宅改修費を支給することが許容されている。

このように、制度の建前と運用の実態にギャップがあるため、退所・退院に先行して工事を完了しながら、結果的に退所・退院できなかった場合には、「在宅での生活」という住宅改修費の支給要件を満たさないために、住宅改修費が不支給となるケースが生じることになる。本件苦情は、まさにそうした事例である。

のみならず、本件苦情の場合には、住宅改修工事を完了しても、退所・退院が叶わなかった場合には住宅改修費が支給されないことについて、要介護者(の親族)は事前に知りうる機会がなかったとして、住宅改修費の支給手続きを代行したケア・マネージャーの対応についても、苦情が申し立てられている。

以上が苦情の概要であるが、オンブズマン判断には看過できない点があるので、以下で指摘しておきたい。

まず、本件調査を担当したオンブズマンは、ケア・マネージャーの対応について縷々見解を展開している。しかしながら、居宅介護支援事業所に所属するケア・マネージャーの行為は、オンブズマンの所轄事項たる「市の機関の業務の執行に関する事項及び当該業務に関する職員の行為」(札幌市オンブズマン条例3条)に該当せず、その判断はオンブズマンの所轄事項を逸脱していると思われる。

また、調査担当オンブズマンは、申立人の主張に引きずられたためであろうか、「制度運用上の不備」であるとか、「市の説明責任」といった過度に抽象的な文言を弄するものの、市に対し、具体的に改善すべき内容を指摘するには至っていない。苦情の前提たる制度について、調査担当オンブズマンが十分に理解できていないためかもしれない。

さらに、調査担当オンブズマンは、「仮に事前に担当ケアマネから説明・教示されていたとしても、適切なタイミングで工事を延期又は中止することは難しかったのではないか」という見解を示している。

しかしながら、工事の延期又は中止の可能性という申立人側の対応について云々することは、オンブズマンが「市の機関の業務の執行」について調査をする際には、不要な判断であると思われる。のみならず、このような見解を示すことは、徒に申立人の感情を害する可能性がある。調査を担当したオンブズマンも、あえて自らのデリカシー欠如を積極的に示す必要もあるまい。

このほか、オンブズマン判断において、使われている用語に適切ではないと思われるものもあるが、調査の意義を損なうほどのものではないため、そのことを指摘するにとどめたい。

なお、このエントリーを公開した時点では、当ブログ開設者は市の説明の疑義について記述したが、その後、市の介護保険課に問い合わせることで自己の誤解が判明したため削除した。複数回の問い合わせに対応してくださった担当者氏には、記してお礼申し上げる次第である。

以上、当ブログ開設者の思うところを縷々述べてきたが、市には今後、①市民に向けた制度について周知の段階と、②実際の具体的な請求手続きの段階において、住宅改修費が支給されない場合について、市民の理解が得られるような教示・説明の工夫をこらすことを期待している。

(2021年10月30日に記述を一部修正しました)

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①第2021-17号
 介護保険から住宅改修費が支給されないことのほか、どのような場合に支給されないかについてケアマネから事前に説明を受けなかったことや市の担当部局の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

②第2021-28号
 2018年の北海道胆振東部地震の際、家屋が一次調査で「一部損壊」と判定されたことにその際は納得したが、改めて二次調査の実施を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

③第2021-30号
 狸小路3丁目の歩行者専用道路にコンテナが2基設置されているが、通行に支障があるとして苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

④第2021-32号
 賃貸不動産の管理をしている会社が、当該会社の管理物件に入居する生活保護受給者の部屋の明け渡しや家賃の未納に関し保護課に対応を依頼しても十分な対応がなされないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

⑤第2021-34号
 かつて札幌市に居住していたが現在は市外に転居した申立人が、申立人の子について札幌市の児童相談所がケース移管しないこと等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

⑥第2021-35号
 札幌市オンブズマンに苦情を申し立てようとする際、市職員が申立てに介入してくるためにオンブズマン制度の中立性が確保されていないこと等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

⑦第2021-36号
 教育委員会の職員から送付されてきたメールの内容に虚偽がある等、教育委員会職員の対応について苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:田村智幸)

⑧第2021-39号
 住民税課税に際して過誤が補正されたこと伴い、国民健康保険及び介護保険の保険料も補正されたが、納付ずみの納期分の保険料は補正前の金額を納付したために過払いになっているとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:原俊彦)

⑨第2021-43号
 市営住宅の入居に当選したが、民生委員からの圧力で辞退に追いやられたとして苦情が申し立てられたケース。申し立てられた事実が1年以上前のことであり、調査しないという結論になる可能性が高い旨を説明したところ、申立てが取り下げられたため調査は終了している。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

⑩第2021-45号
 申立人に無断で印鑑登録証が偽造されるという犯罪について、犯罪に加担した区役所の責任を札幌市オンブズマンが追及してほしいとして、苦情が申し立てられたケース。印鑑登録がなされたのが1年以上前の出来事であるとして、調査しない旨が通知され調査は終了している。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)

2021/08/24

札幌市オンブズマン苦情処理日数の状況(オンブズマン別・2020年度まで)

前回のエントリーでは、年度別の処理状況を紹介したが、このエントリーでは、オンブズマン別の処理状況を紹介する。

札幌市オンブズマンの制度が発足した2001年3月(年度としては2000年度)以来、オンブズマンは、各年度の3月1日付で2年任期で任用されている。そのため、初年度の任用期間は当該年度の3月、1か月間だけであるところ、データとしての信頼度を高めるため、以下の表では、任用初年度は2年度目と合算し、13か月間に申し立てられた苦情の処理状況について計上している。

また、オンブズマンの任用期間の最終年度は、4月から翌年2月末までの11か月間の任用である。したがって、まるまる1年には1か月不足することになるが、最終年度については、この11か月間に申し立てられた苦情の処理状況について計上している(それ以外の年度については、4月から翌年3月までの12か月間に申し立てられた苦情の処理状況について計上してある)。

このほか、「取扱件数」のうち、「結果通知処理件数」に計上した件数は、「苦情等調査結果通知書」が発送された案件のものである。そして、「平均処理日数」、「中央値」及び「30日以内処理率」のデータは、この苦情等調査結果通知が発送された案件について、算出したしたものである。

(1) 廣岡得一郎(弁護士・2001年3月1日〜2005年2月28日)


取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2000/01年度
57
39
43.67
29
56.4%
2002年度
33
27
28.85
26
66.7%
2003年度
32
29
26.38
25
53.8%
2004年度
28
18
29.11
26
66.7%
通算
150
113
33.37
28
64.6%

(2) 長井敬子(札幌地方・簡易裁判所民事調停委員、人権擁護委員・2001年3月1日〜2005年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2000/01年度
62
42
38.29
31
47.6%
2002年度
41
32
31.88
28
68.8%
2003年度
39
26
33.73
31
38.5%
2004年度
23
20
33.10
30
55.0%
通算
165
120
34.73
30
52.5%

(3) 三谷鉄夫(北海道大学名誉教授・2001年3月1日〜2004年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2000/01年度
58
39
49.54
29
53.8%
2002年度
37
29
32.45
28
62.1%
2003年度
32
26
29.50
30
53.8%
通算
127
94
38.72
29
56.4%

(4) 佐藤譲治(元会社役員・2004年3月1日〜2008年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2003/04年度
36
31
31.55
29
64.5%
2005年度
35
30
22.73
22
96.7%
2006年度
39
33
23.42
25
93.9%
2007年度
30
26
24.00
22
92.3%
通算
140
120
25.48
25
86.7%

(5) 文仙俊一(弁護士・2005年3月1日〜2009年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2004/05年度
41
36
27.44
27.5
75.0%
2006年度
38
32
27.03
26.5
90.6%
2007年度
37
28
24.50
23.5
89.3%
2008年度
33
29
31.14
28
75.9%
通算
149
125
27.54
27
82.4%

(6) 杉野目康子(翻訳家、元北海道教育委員・2005年3月1日〜2009年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2004/05年度
36
29
24.55
27
72.4%
2006年度
38
27
25.59
27
92.6%
2007年度
39
31
24.90
23
87.1%
2008年度
31
29
34.48
29
69.0%
通算
144
116
27.37
27
80.2%

(7) 前野正明(元会社役員・2008年3月1日〜2012年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2007/08年度
48
46
31.70
27.5
78.3%
2009年度
43
36
38.36
35
38.9%
2010年度
46
37
34.12
35
45.9%
2011年度
35
27
45.78
44
18.5%
通算
172
146
36.56
31.5
49.3%

(8) 岩本勝彦(弁護士・2009年3月1日〜2013年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2008/09年度
54
43
32.40
30
58.1%
2010年度
43
37
35.54
29
51.4%
2011年度
46
43
35.77
35
39.5%
2012年度
42
36
25.56
22.5
80.6%
通算
185
159
32.49
29
56.6%

(9) 井上宏子(消費生活アドバイザー・20009年3月1日〜2013年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2008/09年度
46
39
38.54
36
35.9%
2010年度
41
35
34.69
30
51.4%
2011年度
40
37
37.78
35
35.1%
2012年度
33
25
27.28
27
80.0%
通算
160
136
35.27
31
47.8%

(10) 相澤重明(札幌家庭裁判所家事調停委員・2012年3月1日〜2016年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2011/12年度
46
39
34.13
30
53.8%
2013年度
42
35
31.11
30
57.1%
2014年度
46
39
34.15
30
51.3%
2015年度
31
26
36.92
36
23.1%
通算
165
139
33.90
31
48.2%

(11) 三木正俊(弁護士・2013年3月1日〜2017年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2012/13年度
50
43
29.63
28
72.1%
2014年度
43
35
34.57
33
45.7%
2015年度
51
40
32.35
30
55.0%
2016年度
25
22
33.55
32.5
31.8%
通算
169
140
32.26
30
58.5%

(12) 吉田かよ子(北星学園大学教授・2013年3月1日〜2015年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2012/13年度
48
40
29.13
28
75.0%
2014年度
34
28
32.96
31
50.0%
通算
82
68
30.71
29
64.7%

(13) 岩田雅子(札幌地方・簡易裁判所民事調停委員・2015年3月1日〜2019年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2014/15年度
46
41
30.76
28
63.4%
2016年度
34
31
34.26
30
58.1%
2017年度
28
20
36.25
34.5
35.0%
2018年度
20
17
39.35
41
17.6%
通算
128
109
34.10
31
49.5%

(14) 杉岡直人(北星学園大学教授・2016年3月1日〜2020年2月29日)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2015/16年度
42
36
34.81
32
47.2%
2017年度
27
24
37.71
35.5
20.8%
2018年度
26
20
42.60
38
15.0%
2019年度
24
20
36.20
36.5
20.0%
通算
119
100
37.34
36
29.0%

(15) 房川樹芳(弁護士・2017年3月1日〜2021年2月28日)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2016/17年度
34
29
35.38
30
51.7%
2018年度
28
26
*37.62
*36
19.2%
2019年度
43
32
36.25
36
25.0%
2020年度
27
16
33.06
34
37.5%
通算
132
103
*35.85
*35
32.0%
*を付したデータは、2018年度の案件のうち1件について推定値に基づくことを示している。

(16) 八木橋眞規子(札幌地方・簡易裁判所民事調停委員・2019年3月1日~現職)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2018/19年度
50
38
41.82
38.5
26.3%
2020年度
27
22
33.91
31.5
40.9%
通算
77
60
38.92
35
31.7%

(17) 原俊彦(札幌市立大学名誉教授・2020年3月1日~現職)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2019/20年度
39
26
39.81
38.5
23.1%
通算
39
26
39.81
38.5
23.1%

(18)田村智幸(弁護士・2021年3月1日~現職)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
処理日数
中央値
結果通知
30日以内
処理率
2020年度
5
3
27.67
30
66.7%
通算
5
3
27.67
30
66.7%

以下の(グラフ1)は、オンブズマン別の結果通知の平均処理日数を示したものである。なお、上記のオンブズマン別の表は、オンブズマンの任期の古い順に並べたものだが、以下のグラフも同順である。



(グラフ1)

次に、年度別の処理状況と同様に、各オンブズマンの処理日数区分ごとの度数分布の表を作成した。
(表1)
   
20日
以内
 21日〜
30日
 31日〜
45日
46日〜
60日
61日〜
90日
91日
以上
30日
以内
処理率
30日
超
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
廣岡
23
20.4%
50
55.6%
24
21.2%
9
8.0%
2
1.8%
5
4.4%
64.6%
35.4%
長井
16
13.3%
47
39.2%
39
32.5%
7
5.8%
8
6.7%
3
2.5%
52,5%
47.5%
三谷
18
19.1%
35
37.2%
24
25.5%
5
5.3%
7
7.4%
5
5.3%
56.4%
43.6%
佐藤
22
18.3%
82
68.3%
12
10.0%
3
2.5%
1
0.8%
0
0.0%
86.7%
13.3%
文仙
20
16.0%
83
66.4%
17
13.6%
3
2.4%
1
0.8%
1
0.8%
82.4%
17.6%
杉野目
25
21.6%
68
58.6%
14
12.1%
6
5.2%
3
2.6%
0
0.0%
80.2%
19.8%
前野
13
8.9%
59
40.4%
40
27.4%
22
15.1%
10
6.8%
2
1.4%
49.3%
50.7%
岩本
20
12.6%
70
44.0%
48
30.2%
15
9.4%
6
3.8%
0
0.0%
56.6%
43.4%
井上
13
9.6%
52
38.2%
47
34.6%
17
12.5%
5
3.7%
2
1,5%
47.8%
52.2%
相澤
7
5.0%
60
43.2%
52
37.4%
18
12.9%
2
1.4%
0
0.0%
48.2%
51.8%
三木
7
5.0%
69
49.3%
52
37.1%
10
7.1%
2
1.4%
0
0.0%
54.3%
45.7%
吉田
3
4.4%
41
60.3%
21
30.9%
2
2.9%
1
1.5%
0
0.0%
64.7%
35.3%
岩田
5
4.6%
49
45.0%
39
35.8%
16
14.7%
1
0.9%
0
0.0%
49.5%
50.5%
杉岡
3
3.0%
26
26.0%
53
53.0%
13
13.0%
5
5.0%
0
0.0%
29.0%
71.0%
房川
1
1.1%
32
31.1%
53
51.5%
17
16.5%
0
0.0%
0
0.0%
32.0%
68.0%
八木橋
0
0.0%
19
31.7%
23
38.3%
13
21.6%
5
8.3%
0
0.0%
31.7%
68.3%
原
1
3.8%
5
19.2%
13
50.0%
6
23.1%
1
3.8%
0
0.0%
23.1%
76.9%
田村
0
0.0%
2
66.7%
1
33.3%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
66.7%
33.1%
通算
197
10.5%
849
45.2%
571
30.4%
182
9.7%
60
3.2%
18
1.0%
55.7%
44.3%

(表1)よりもさらに度数分布を細かく区分し、平均処理日数の短い順に並べたのが、以下の(グラフ2)である。このグラフは、処理日数の短いオンブズマンの順に並べてある。

(グラフ2)

制度発足当初を別にすると、任用初年度に調査に最も時間を要していたオンブズマンは、長らく「ゲスの極み乙女。ならぬグズの極みババア」こと井上宏子オンブズマンであった。それがここ2年連続で、任用初年度のオンブズマンの苦情処理日数が、「ゲスの極み乙女。ならぬグズの極みババア」こと井上宏子オンブズマンの数値を下まわるという怪挙(?)が達成された。

そして、2020年度が実質初年度の「眠れるオンブズマン」こと原俊彦オンブズマンが「ゲスの極み乙女。ならぬグズの極みババア」こと井上宏子オンブズマンの初年度よりも調査に日数を要した事実は、「眠れるオンブズマン」こと原俊彦オンブズマンの眠れる状況を物語っているようで興味深い。

もっとも、「ゲスの極み乙女。ならぬグズの極みババア」こと井上宏子オンブズマンも、任用4年目の2012年度には、平均処理日数が30日を切っている。2年目以降、「眠れるオンブズマン」こと原俊彦オンブズマンが目覚めの時を迎えるのか、それとも引き続き眠り続けるのか、引き続き注目したい。