2018/11/24

平成30年10月に調査を終了したケース

平成30年11月1日、同年10月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、11月15日に一部公開決定がなされた。

上記の期間(平成30年10月)に調査を終了した全4件で、調査結果が通知されている。

なお、今回、交付を受けた苦情等調査結果通知書のうち、最も興味深いのが第30-35号である(トンネルの坑口手前に設置された警報表示板の設置位置が不適切であるという苦情)。苦情の詳細はリンク先(又は以下の①)で確認していただくとして、市は、現在の警報表示板だけでは、利用者の安全確保に不十分であるとして、予告看板、坑口の信号ランプ及び補助警報表示板等の設置を検討・実施するということである。追加的な施設はぜひ、実際にそれらの視認性を確認した上で設置してもらいたいものである。

①第30−35号
 盤渓北ノ沢トンネルの坑口手前に設置された警報表示板の設置位置が不適切であるとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

②第30−39号
 公文書公開請求に対する決定通知書に同封されていた交付費用の納入通知書は、申立人の居住地に取扱機関が存在しないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

③第30−40号
 申立人が公文書公開請求を行ったところ、請求した文書(の一部)は作成しておらず保有していないとのことであったが、そうであるならば、「公開しないという事実を公文書で明らかにすべきである」として、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

④第30−41号
 転居に伴い返金された敷金の収入認定の取扱いをはじめとして、保護課の職員による支援が不十分であるとして、生活保護の受給者から苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

2018/10/19

平成30年9月に調査を終了したケース

平成30年10月1日、同年9月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、10月12日に一部公開決定がなされた。

上記の期間(平成30年9月)に調査を終了した全4件で、調査結果が通知されている。

なお、今回、交付を受けた苦情等調査結果通知書のうち、興味深いのが第30-34号である。この案件は、インターネットからの公文書公開請求に関するものであるが、札幌市行政情報課はこの苦情をふまえ、公文書公開請求の入力フォームの注意書きを強調するとともに、請求の記載事項にメールアドレスを追加する改善を図った模様である。

①第30−33号
 市営住宅の居住者が、他の居住者による喫煙状態が改善されるよう対応を求め、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

②第30−34号
 インターネットからの公文書公開請求について、請求を受理した旨の返信メールが送られてくるように改善を求め、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

③第30−37号
 市営住宅の居住者が、他の居住者から迷惑行為を受けているとして、改善を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

④第30−38号
 マンションの管理組合は「消費者」に該当しないとして、消費者センターが十分な相談対応を行わないこと等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

2018/10/01

平成30年8月に調査を終了したケース

平成30年9月1日、同年8月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、9月25日に一部公開決定がなされた。

上記の期間(平成30年8月)に調査を終了した案件は全10件で、このうち9件で、調査結果が通知されている。また、1件は申立人の取り下げにより、調査が終了している。

なお、今回の一部公開決定は、平成30年9月6日未明に発生した地震への対応のため、かつ、対象公文書に個人に関する情報等の非公開情報が多く含まれているため、短期間に公開・非公開等の検討及び判断が困難であるとして、公開決定期間が9月26日まで延長されている。

さて、今回交付を受けた苦情等調査結果通知書のうち、第30-29号の苦情等調査結果通知書が、特に興味深い。それというのも、この案件では、道路の無電柱化事業に伴う夜間の道路工事の騒音が苦情の原因となったところ、苦情等調査結果通知書における市の回答において、道路の無電柱化事業とはいかなる事業であるかについて、丁寧な説明を行っているからである。ご関心の向きはぜひ、その部分をご一読いただきたい(札幌市のインターネットサイトにおける同事業の説明も、あわせて参照されたい)。

①第30−18号
 生活保護の受給者が、交付された文書の交付方法や内容、担当ケースワーカーの家庭訪問時の対応等、市職員の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

②第30−23号
 平成29年9月に児童扶養手当の支給を申請したところ、平成30年1月分から支給されることになったが、平成29年10月から12月分が不支給とされたことに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

③第30−26号
 新年度から改定となった市営住宅の賃料について疑問があり、7月以降、適正な金額に訂正されたが、4月から6月分については訂正されないままであることに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

④第30−27号
 歩道と建物の間の段差につまづいて負傷・転倒したことから、市には段差を解消する等の改善策を取って欲しいとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

⑤第30−28号
 国民健康保険料を滞納したところ、分割納付約束の期限前の保険料額についてまで差し押さえされたとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

⑥第30−29号
 夜間の道路工事が原因で体調不良が生じそうだとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑦第30−30号
 当初受けていた介護保険の要支援認定の期限が平成32年3月末であったところ、区分認定の変更を申請し認定を受けたところ、その期限が平成31年4月末となった。そこで、こうした(期限が短くなる)取扱いの根拠について職員に尋ねたところ、適切な回答を得られなかったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

⑧第30−31号
 消防署が防火査察を実施する基準が不明瞭であるとともに、消防訓練の実施を依頼した際の職員の対応が不躾なものであったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑨第30−32号
 市税を滞納した場合、市がそれ以後どのような対応をとるか問い合わせたにもかかわらず適切な説明が得られず、自らの分割納付の希望についても聞いてもらえない等の苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

⑩第30−36号
 家の前の道路とマンホールの間の段差について土木センターに相談しても取り合ってもらえないという苦情について、申立人の取り下げにより調査が終了したケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

2018/09/01

公開決定日を修正

このブログではこれまで、公文書公開請求を行った後に交付される、公文書(一部)公開決定通知書(以下、「通知書」という。)に記載された日付が公開決定がなされた日であると考えてきた。

しかしながら、通知書記載の日付は、あくまで通知書を作成した日付であり、必ずしも公開決定がなされた日とは一致しない場合があることが判明した。そこで、市の担当部局に問い合わせたところ、以下の公開請求に対する公開決定日が、通知書記載の日付と異なっているということであった。そのため、本ブログの該当するエントリーに記載した公開決定日を修正した(なお、公開対象は、記載の各月の前月に調査を終了した案件である)。

平成28年度(2016年度)
 11月1日請求分、1月2日請求分
平成29年度(2017年度)
 5月1日請求分、8月1日請求分、10月1日請求分、11月1日請求分、2月1日請求分
平成30年度(2018年度)
 5月1日請求分、8月1日請求分

2018/08/28

平成30年7月に調査を終了したケース

平成30年8月1日、同年7月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、8月15日に一部公開決定がなされた。

上記の期間(平成30年7月)に調査を終了した案件は全13件で、このうち12件で、調査結果が通知されている。また、1件は申立人の取り下げにより、調査が終了している。

①第30−10号
 申立人が考える水道使用量増加の原因は水抜栓の漏水であるところ、水抜栓の構造を知るために市から提供を受けた図面は水抜栓が「閉」の状態のみ記載されたものであったことから、「開」の状態の図面も提供してほしいとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)


②第30−11号
 障害を有する子が施設に短期入所する日数が一か月につき20日となった経緯及び理由についての説明を求め、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

③第30−12号
 生活保護の受給者が居宅から立ち退きを余儀なくされるとともに、保護を廃止されたとして、保護廃止された日付の決定理由、立ち退きに際し保護課職員が立ち会わなかった理由についての説明及び退去した居宅の私財の現状についての調査を求め、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

④第30−13号
 隣家の水道管の水漏れの工事に際し、自宅の塀横の通路に止水栓を設置するという説明を受けたものの、結局、止水栓は設置されたかったが、塀を破壊されそのままにされたとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
 

⑤第30−14号
 自宅の近隣に公園内の樹木にカラスが営巣しているところ、カラスから頭を蹴られたとして、巣の撤去を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑥第30−15号
 夜間の下水道工事について、市は工事区域内の住民に対し個別訪問し工事について説明するとともに、留守の場合は「お知らせ」の用紙を配布したということであったが、戸別訪問を受けておらず、用紙も受領していないとして苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑦第30−17号
 申立人が所有する不動産の名寄せ台帳の写しを交付したところ、対応した職員から、1月1日の時点では当該不動産が別の所有者の名義であるとして、名寄せ台帳の写しの交付を受けられなかったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

⑧第30−19号
 自宅前の市道にたくさんの糞尿があったことから土木センターに連絡したところ、職員から「そういった清掃はしていない」旨の回答を受けるとともに、糞尿の始末方法について適切な説明を受けられなかったとして苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)


⑨第30−20号
 地下鉄駅でドニチカキップを購入した際、受領したつり銭が不足していたとして苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)


⑩第30−21号
 障害を有する申立人が、日常生活用具の給付の支給額の増額を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)


⑪第30−22号
 生活保護を受給する申立人が、担当ケースワーカーに質問しても十分な回答を得られない一方で、医療機関の受診に関して質問攻めにされたり、医療機関の受診に関し受信先医療機関への連絡もれがあるなど、その対応に不信感を抱いており、担当ケースワーカーの交代を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)


⑫第30−24号
 区の保険年金課に、国民健康保険(および介護保険)の保険料が上がらないようにするための確定申告の方法について複数回にわたり問い合わせたにもかかわらず、明確な回答を得られないまま確定申告を行った結果、多額の保険料を賦課され驚いたが、後になって「個人住民税申告」を行っていたら、そのような事態を回避できたことが判明したものの、市税事務所は当該申告の期限はすでに過ぎているとして申告を受け付けてくれないことから、申告の受理を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)


⑬第30−25号
 生活保護受給者が、現在の担当ケースワーカーと十分に連絡をとることができないとして、苦情が申し立てられたケース。申立人が苦情を取り下げたことにより、調査は終了している。(担当オンブズマン:杉岡直人)