平成30年9月1日、同年8月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、9月25日に一部公開決定がなされた。
上記の期間(平成30年8月)に調査を終了した案件は全10件で、このうち9件で、調査結果が通知されている。また、1件は申立人の取り下げにより、調査が終了している。
なお、今回の一部公開決定は、平成30年9月6日未明に発生した地震への対応のため、かつ、対象公文書に個人に関する情報等の非公開情報が多く含まれているため、短期間に公開・非公開等の検討及び判断が困難であるとして、公開決定期間が9月26日まで延長されている。
さて、今回交付を受けた苦情等調査結果通知書のうち、第30-29号の苦情等調査結果通知書が、特に興味深い。それというのも、この案件では、道路の無電柱化事業に伴う夜間の道路工事の騒音が苦情の原因となったところ、苦情等調査結果通知書における市の回答において、道路の無電柱化事業とはいかなる事業であるかについて、丁寧な説明を行っているからである。ご関心の向きはぜひ、その部分をご一読いただきたい(札幌市のインターネットサイトにおける同事業の説明も、あわせて参照されたい)。
①第30−18号
生活保護の受給者が、交付された文書の交付方法や内容、担当ケースワーカーの家庭訪問時の対応等、市職員の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)
②第30−23号
平成29年9月に児童扶養手当の支給を申請したところ、平成30年1月分から支給されることになったが、平成29年10月から12月分が不支給とされたことに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
③第30−26号
新年度から改定となった市営住宅の賃料について疑問があり、7月以降、適正な金額に訂正されたが、4月から6月分については訂正されないままであることに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)
④第30−27号
歩道と建物の間の段差につまづいて負傷・転倒したことから、市には段差を解消する等の改善策を取って欲しいとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑤第30−28号
国民健康保険料を滞納したところ、分割納付約束の期限前の保険料額についてまで差し押さえされたとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
⑥第30−29号
夜間の道路工事が原因で体調不良が生じそうだとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)
⑦第30−30号
当初受けていた介護保険の要支援認定の期限が平成32年3月末であったところ、区分認定の変更を申請し認定を受けたところ、その期限が平成31年4月末となった。そこで、こうした(期限が短くなる)取扱いの根拠について職員に尋ねたところ、適切な回答を得られなかったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
⑧第30−31号
消防署が防火査察を実施する基準が不明瞭であるとともに、消防訓練の実施を依頼した際の職員の対応が不躾なものであったとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)
⑨第30−32号
市税を滞納した場合、市がそれ以後どのような対応をとるか問い合わせたにもかかわらず適切な説明が得られず、自らの分割納付の希望についても聞いてもらえない等の苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑩第30−36号
家の前の道路とマンホールの間の段差について土木センターに相談しても取り合ってもらえないという苦情について、申立人の取り下げにより調査が終了したケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)
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