2017/07/31

札幌市オンブズマン苦情処理日数の状況(オンブズマン別・平成28年度まで)

(※最新のオンブズマン別の処理状況は、このエントリーで紹介している。)

前回のエントリーでは、年度別の処理状況を紹介したが、このエントリーでは、オンブズマン別の処理状況を紹介する。

繰り返しの説明になるが、札幌市オンブズマンの制度が発足したのは、平成13年3月であり、それ以来、各オンブズマンが任用されるのは、各々の任用年度の3月1日付となっている。そのため、オンブズマンが任用された初年度は、その年度の3月の1か月間に苦情が申し立てられた案件についてのデータである。

また、以後の年度は最終年度を除き、当該各年度の12か月の間に苦情が申し立てられた案件のデータであり、最終年度については、4月から2月末までの11か月間に苦情が申し立てられた案件のデータである。

このエントリーでは、初年度については1か月間のみのデータを掲載したが、データの信頼性という観点から、任用初年度は翌年度と合算し、13が月分を一まとめにすることについては今後の検討課題としたい(掲載した表やグラフは、オンブズマン事務局から提供を受けたデータをもとに、本ブログ作成者が集計、作成したものである)。

①廣岡得一郎(弁護士・平成13年3月1日〜平成17年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成12年度
15
7
69.71
71.4%
平成13年度
42
32
37.97
53.1%
平成14年度
33
27
28.85
66.7%
平成15年度
32
29
26.38
53.8%
平成16年度
28
18
29.11
66.7%
通算
150
113
33.37
64.6%

②長井敬子(札幌地方・簡易裁判所民事調停委員、人権擁護委員・平成13年3月1日〜平成17年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成12年度
19
12
44.17
41.7%
平成13年度
43
30
35.93
50.0%
平成14年度
41
32
31.88
68.8%
平成15年度
39
26
33.73
38.5%
平成16年度
23
20
33.10
55.0%
通算
165
120
34.73
52.5%

③三谷鉄夫(北海道大学名誉教授・平成13年3月1日〜平成16年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成12年度
15
9
32.00
66.7%
平成13年度
43
30
54.80
50.0%
平成14年度
37
29
32.45
62.1%
平成15年度
32
26
29.50
53.8%
通算
127
94
38.72
56.4%

④佐藤譲治(元会社役員・平成16年3月1日〜平成20年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成15年度
3
2
43.50
0.0%
平成16年度
33
29
30.72
69.0%
平成17年度
35
30
22.73
96.7%
平成18年度
39
33
23.42
93.9%
平成19年度
30
26
24.00
92.3%
通算
140
120
25.48
86.7%

⑤文仙俊一(弁護士・平成17年3月1日〜平成21年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成16年度
5
5
29.20
60.0%
平成17年度
36
31
27.16
77.4%
平成18年度
38
32
27.03
90.6%
平成19年度
37
28
24.50
89.3%
平成20年度
33
29
31.14
75.9%
通算
149
125
27.54
82.4%

⑥杉野目康子(翻訳家、元北海道教育委員・平成17年3月1日〜平成21年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成16年度
4
2
27.50
50.0%
平成17年度
32
27
24.33
74.1%
平成18年度
38
27
25.59
92.6%
平成19年度
39
31
24.90
87.1%
平成20年度
31
29
34.48
69.0%
通算
144
116
27.37
80.2%

⑦前野正明(元会社役員・平成20年3月1日〜平成24年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成19年度
5
5
28.20
80.0%
平成20年度
43
41
32.12
78.0%
平成21年度
43
36
38.36
38.9%
平成22年度
46
37
34.12
45.9%
平成23年度
35
27
45.78
18.5%
通算
172
146
36.56
49.3%

⑧岩本勝彦(弁護士・平成21年3月1日〜平成25年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成20年度
5
4
30.75
50.0%
平成21年度
49
39
32.56
59.0%
平成22年度
43
37
35.54
51.4%
平成23年度
46
43
35.77
39.5%
平成24年度
42
36
25.56
80.6%
通算
185
159
32.49
56.6%

⑨井上宏子(消費生活アドバイザー・平成21年3月1日〜平成25年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成20年度
5
5
32.40
60.0%
平成21年度
41
34
39.44
32.4%
平成22年度
41
35
34.69
51.4%
平成23年度
40
37
37.78
35.1%
平成24年度
33
25
27.28
80.0%
通算
160
136
35.27
47.8%

⑩相澤重明(札幌家庭裁判所家事調停委員・平成24年3月1日〜平成28年2月29日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成23年度
4
4
37.50
25.0%
平成24年度
42
35
33.74
57.1%
平成25年度
42
35
31.11
57.1%
平成26年度
46
39
34.15
51.3%
平成27年度
31
26
36.92
23.1%
通算
165
139
33.90
48.2%

⑪三木正俊(弁護士・平成25年3月1日〜平成29年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成24年度
10
8
28.38
75.0%
平成25年度
40
35
29.91
71.4%
平成26年度
43
35
34.57
45.7%
平成27年度
51
40
32.35
55.0%
平成28年度
25
22
33.55
31.8%
通算
169
140
32.26
58.5%

⑫吉田かよ子(北星学園大学教授・平成25年3月1日〜平成27年2月28日)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成24年度
8
6
33.00
66.7%
平成25年度
40
34
28.44
76.5%
平成26年度
34
28
32.96
50.0%
通算
82
68
30.71
64.7%

⑬岩田雅子(札幌地方・簡易裁判所民事調停委員・平成27年3月1日〜現職)

取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成26年度
6
5
22.80
100.0%
平成27年度
40
36
31.86
58.3%
平成28年度
34
31
34.26
58.1%
通算
80
72
32.26
61.1%

⑭杉岡直人(北星学園大学教授・平成28年3月1日〜現職)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成27年度
8
7
28.71
42.9%
平成28年度
34
29
36.28
48.3%
通算
42
36
34.81
47.2%

⑮房川樹芳(弁護士・平成29年3月1日〜現職)
取扱件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成28年度
7
6
43.33
16.7%
通算
7
6
43.33
16.7%

続いて、年度別の処理状況の例にならい、各オンブズマンの処理日数区分ごとの度数分布の表を作成した。

(表1)
   
20日
以内
 21日〜
30日
 31日〜
45日
46日〜
60日
61日〜
90日
91日
以上
30日
以内
処理率
30日
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
廣岡
23
20.4%
50
55.6%
24
21.2%
9
8.0%
2
1.8%
5
4.4%
64.6%
35.4%
長井
16
13.3%
47
39.2%
39
32.5%
7
5.8%
8
6.7%
3
2.5%
52,5%
47.5%
三谷
18
19.1%
35
37.2%
24
25.5%
5
5.3%
7
7.4%
5
5.3%
56.4%
43.6%
佐藤
22
18.3%
82
68.3%
12
10.0%
3
2.5%
1
0.8%
0
0.0%
86.7%
13.3%
文仙
20
16.0%
83
66.4%
17
13.6%
3
2.4%
1
0.8%
1
0.8%
82.4%
17.6%
杉野目
25
21.6%
68
58.6%
14
12.1%
6
5.2%
3
2.6%
0
0.0%
80.2%
19.8%
前野
13
8.9%
59
40.4%
40
27.4%
22
15.1%
10
6.8%
2
1.4%
49.3%
50.7%
岩本
20
12.6%
70
44.0%
48
30.2%
15
9.4%
6
3.8%
0
0.0%
56.6%
43.4%
井上
13
9.6%
52
38.2%
47
34.6%
17
12.5%
5
3.7%
2
1,5%
47.8%
52.2%
相澤
7
5.0%
60
43.2%
52
37.4%
18
12.9%
2
1.4%
0
0.0%
48.2%
51.8%
三木
7
5.0%
69
49.3%
52
37.1%
10
7.1%
2
1.4%
0
0.0%
54.3%
45.7%
吉田
3
4.4%
41
60.3%
21
30.9%
2
2.9%
1
1.5%
0
0.0%
64.7%
35.3%
岩田
5
6.9%
39
54.2%
20
27.8%
7
9.7%
1
1.4%
0
0.0%
61.1%
38.9%
杉岡
1
2.8%
16
44.4%
12
33.3%
6
16.7%
1
2.8%
0
0.0%
47.2%
52.8%
房川
0
0.0%
1
16.7%
2
33.3%
3
50.0%
0
0.0%
0
0.0%
16.7%
83.3%
通算
193
12.1%
772
48.6%
424
26.7%
133
8.4%
50
3.1%
18
1.1%
60.7%
39.3%

(表1)よりもさらに、度数分布を細かく区分し、平均処理日数の短い順に並べたのが、以下の(グラフ1)である。オンブズマンごとの処理件数の違いを捨象し、トータル100%になるよう短い処理日数の度数から順に、下から積み上げたのは、年度別の処理状況と同様である。

現役のオンブズマンについては、就任間もないオンブズマンは別にして、就任から丸1年経過したオンブズマンが、やや迅速な苦情処理に苦戦している模様がうかがえる。ただし、個別の案件のデータでは、平成28年度後半(申し立て分)は、年度前半(申し立て分)よりも処理が迅速化しており、平成29年度も引き続き、迅速な処理が期待される。

また、就任から丸2年が経過したオンブズマンは、データ上では順調に苦情処理しているように見えるものの、個別の案件のデータでは、平成29年に入ってからの(申し立て分)処理状況において、30日以内の処理率の低下が顕著であり、何らかのテコ入れが必要であるように思われる。

(グラフ1)

札幌市オンブズマンの職務の一つとして、市の業務に関する苦情を受け付け、簡易迅速に処理することが定められているが(札幌市オンブズマン条例4条1号参照)、実際に「迅速」な処理が行われるためには、データに基づく検証が有意義であろう。

このエントリーで提供するデータが、そうした検証に有意義なものであることを願っている。

2017/07/30

札幌市オンブズマン苦情処理日数の状況(年度別・平成28年度まで)

(※最新の年度別の処理状況は、このエントリーで紹介している。)

札幌市オンブズマンの平成28年度活動状況報告書(リンク先はpdfファイル:3MB)が公表されたのが、6月の末。そこに掲載された苦情処理日数の状況は、大まかな日数区分ごとの処理状況が掲載されているのみである。また、過去の処理状況との比較も困難であることから、オンブズマン事務局から提供を受けたデータに基づいて、以下の表を作成した。

作成した表は、各年度に申し立てられた苦情に対し、オンブズマンが「苦情等調査結果通知書」により申立人および市の担当部局に調査結果を通知した案件の処理日数のデータである。したがって、申立人が苦情を取り下げたり、オンブズマンが調査を実施しない旨を申立人に通した事案等については、平均処理日数や処理率の算定からは除外してある。

また、制度が発足したのは平成13年3月であり、平成12年度のデータは、平成13年3月の1か月の間に苦情が申し立てられた案件のものである。以後の各年度は当該年度12か月の間に苦情が申し立てられた案件のものである。したがって、苦情が申し立てられた時点をベースに件数を計上しているため、調査終了が翌年度に及ぶ案件も存在する。

さて、前置きはこのくらいにして、平成28年度の処理状況、平成27年度と比較した顕著な特徴は、苦情申立件数および結果通知処理件数の大幅な減少である。また、結果通知の平均処理日数が5年ぶりに「35日」の大台に乗ったことも見逃せない。さらに、平成24年度以降、一貫して結果通知の30日以内処理率が低下する傾向からすると、平成29年度に申し立てられた案件の処理が終了した時点において、全期間を通算した30日以内処理率が60%を割ることが危惧されるところである(今年度の調査担当者の奮起が期待される)。

(表1)
 
苦情申立
件数
結果通知
処理件数
結果通知
平均処理
日数
結果通知
30日以内
処理率
平成12年度
49
28
46.64
57.1%
平成13年度
128
92
42.79
51.1%
平成14年度
111
88
31.14
65.9%
平成15年度
113
83
30.07
54.2%
平成16年度
93
74
30.78 
63.5%
平成17年度
103
88
24.78
83.0%
平成18年度
115
92
25.32 
92.4%
平成19年度
111
90
24.70
88.9%
平成20年度
117
108
32.45
73.1%
平成21年度
133
109
36.62
44.0%
平成22年度
130
109
34.79
49.5%
平成23年度
125
111
38.94
32.4%
平成24年度
135
110
29.16
71.8%
平成25年度
122
104
29.84
68.3%
平成26年度
129
107
33.45
51.4%
平成27年度
130
109
33.05
47.7%
平成28年度
100
88
35.36
45.5%
全期間
通算
1944
1590
32.52
60.7%

ところで、前述の平成28年度札幌市オンブズマン活動状況報告書では、処理日数の区分の細分化が図られ、31〜60日が一つの区分にされていたのが、31〜45日と46〜60日に区分された(それ以外は、30日以内および61日以上という30日単位の区分である)。

そこで、以下の(表2)では、多少なりとも詳細なデータを提供すべく、30日以内の区分についても、20日以内と21〜30日に区分するとともに、61日以上の区分についても、61〜90日と91日以上に区分することにした。

(表2)
   
20日
以内
 21日〜
30日
 31日〜
45日
46日〜
60日
61日〜
90日
91日
以上
30日
以内
処理率
30日
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
件数
処理率
12
年度
5
17.9%
11
39.3%
4
14.3%
1
3.6%
4
14.3%
3
10.7%
57.1%
42.9%
13
年度
15
16.3%
32
34.8%
22
23.9%
9
9.8%
5
5.4%
9
9.8%
51,1%
48.9%
14
年度
20
22.7%
38
43.2%
17
19.3%
5
5.7%
7
8.0%
1
1,1%
65.9%
34.1%
15
年度
13
15.7%
32
38.6%
33
39.8%
5
6.0%
0
0.0%
0
0.0%
54.2%
45.8%
16
年度
7
9.5%
40
54.1%
21
28.4%
4
5.4%
2
2.7%
0
0.0%
63.5%
36.5%
17
年度
20
22.7%
53
60.2%
15
17.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
83.0%
17.0%
18
年度
21
22.8%
64
69.6%
5
5.4%
1
1.1%
0
0.0%
1
1.1%
92.4%
7.6%
19
年度
21
23.3%
59
65.6%
7
7.8%
2
2.2%
1
1.1%
0
0.0%
88.9%
11.1%
20
年度
7
6.5%
72
66.7%
15
13.9%
8
7.4%
4
3.7%
2
1,9%
73.1%
26.9%
21
年度
7
6.4%
41
37.6%
34
31.2%
20
18.3%
7
6.4%
0
0.0%
44.0%
56.0%
22
年度
14
12.8%
40
36.7%
35
32.1%
14
12.8%
5
4.6%
1
0.9%
49.5%
50.5%
23
年度
6
5.4%
30
27.0%
51
45.9%
15
13.5%
8
7.2%
1
0.9%
32.4%
67.6%
24
年度
20
18.2%
59
53.6%
20
18.2%
10
9.1%
1
0.9%
0
0.0%
71.8%
28.2%
25
年度
8
7.7%
63
60.6%
28
26.9%
4
3.8%
1
1.0%
0
0.0%
68.3%
31.7%
26
年度
1
0.9%
54
50.5%
39
36.4%
10
9.3%
3
2.8%
0
0.0%
51.4%
48.6%
27
年度
8
7.3%
44
40.4%
45
41.3%
12
11.0%
0
0.0%
0
0.0%
47,7%
52.3%
28
年度
0
0.0%
40
45.5%
33
37.5%
13
14.8%
2
2.3%
0
0.0%
45.5%
54.5%
期間
通算
193
12.1%
772
48.6%
424
26.7%
133
8.4%
50
3.1%
18
1.1%
60.7%
39.3%

(表2)よりもさらに、度数分布を細かく区分したのが以下の(グラフ1)である。各年度ごとの処理件数の違いを捨象し、トータル100%になるよう短い処理日数の度数から順に、下から積み上げた(また、各年度には当該年度の平均処理日数を記した)。

制度発足以来、20日以内に処理した案件がはじめて0になったこと、30日以内の処理率が4年連続で低下していること、31日以上の区分においても処理が遅滞化している傾向などが看取できよう。

(グラフ1)

市の業務に関する苦情を受け付け、簡易迅速に処理することが札幌市オンブズマンの職務の一つであることからすると(札幌市オンブズマン条例4条1号参照)、処理の遅滞化傾向は、制度の根幹に関わる由々しき問題であるように思われる。

のみならず、オンブズマンには、市の担当部局に何らかの改善、対応を求める役割が期待されている。にもかかわらず、オンブズマンが自らの業務に関しては漫然と遅滞化するに任せたままであるならば、市の担当部局に対するオンブズマンの説得力は、著しく毀損されるであろう。

今年度、平成29年度もすでに4か月が経過しようとしているが、引き続き、札幌市オンブズマンの苦情処理日数の状況に注目していきたい。

なお、オンブズマン別の処理日数の状況については、このエントリーで。

2017/07/28

平成29年6月に調査を終了したケース

平成29年7月1日、同年6月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、7月18日に一部公開決定がなされた。

上記の期間(平成29年6月)に調査を終了した案件は全10件で、うち8件において調査結果が通知されている。また、残る2件は、苦情について調査しない旨が通知されている。

①第29-4号
 市内のダンスホール経営者が、区民センターを利用して低料金で社交ダンスパーティーを開催する団体による区民センターの利用は営利目的であるとして、営利目的の利用料の徴収等を求めて苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

②第29-8号
 市・道民税を滞納している市民が、到底納付できない金額での納付約束をさせられたり、差押えを通告する等の市職員の対応に納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

③第29-9号
 盗難にあった生活保護費の再支給が認められなかったこと、盗難に伴い支給された保険金が収入として認定されること、保険金が支給されたことを申告しなかったとして保護が停止されたことに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

④第29-10号
 死亡した母親の相続人が複数いるにもかかわらず、申立人が相続人の代表者に選任され、納税できないときは申立人の財産が差し押さえされるという説明を受けたことから、申立人を代表者に選任した理由と根拠を明らかにすることを求め、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

⑤第29-11号
 生活保護費の支給額が少ないこと、自ら申請すべき年金の申請手続きが知らぬ間に行われていたこと、保護の停止に伴い医療費を10割負担しなければならないこと等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑥第29-12号
 公園の利用に際し、職員が利用行為に干渉してきたことや、利用料の徴収時の対応に納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)

⑦第29-13号
 転居に伴う保護費の支給について生活保護受給者から苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:岩田雅子)

⑧第29-14号
 市長宛の手紙に対する市の回答文書が訴えた内容に対応していないとして、苦情が申し立てられたケース。申立人の苦情は、オンブズマンによる調査がすでに実施されているとして、調査をしない旨が通知されている。(担当オンブズマン:房川樹芳)

⑨第29-15号
 生活保護費の支給額が居宅基準から入院基準に切り替わって減額されたことに納得がいかないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)

⑩第29-16号
 何某かの給付金が本来支給される期日に支給されなかったとして、苦情が申し立てられたケース。本件苦情がオンブズマンの所轄事項に該当しないとして、調査をしない旨が通知されている。(担当オンブズマン:杉岡直人)