札幌市オンブズマンは、毎年、活動状況を公表することが義務付けられている(札幌市オンブズマン条例27条1項)ところ、先日、2025年度(令和7年度)(以下、「2025年度」と表記する)の活動状況報告書が公表された。当ブログでは例年、活動状況報告書が公表されるたび、「非掲載案件」のリストを公表してきた。そこで、2025年度の活動状況報告書についても「非掲載案件」を紹介する。
当該活動状況報告書によると、2025年度に市民から札幌市オンブズマンに申し立てられた苦情は125件で、このうち60件で調査結果が通知されている。注目に値するのは、この調査結果が通知された60件全件が上記活動状況報告書に掲載されたことである(注1)。ただし、調査結果が通知された件数が申立件数の半数以下となり、例年を大きく下回ったことが「全件掲載」を可能にした事情であると思われる。
この点、当ブログ開設者は、苦情申立てを受けたオンブズマンが申立人と担当部局の間を取り次ぐことで調査に至らなかったり、苦情申立てを端緒として調査すべき論点を構成することに消極的なオンブズマンが調査を実施しない案件が増えた結果として、調査結果を通知する割合が低下したのであろうと考えている(注2)。
また、調査結果が通知されることなく調査が終了した65件は、全件上記活動状況報告書非掲載である。どのような苦情がオンブズマン調査の対象とならないかという情報も、市民には有益な情報であると当ブログ開設者は考えているが、札幌市オンブズマンの制度運用側としては、「何をやったか」について周知を図ることに意義があると考えているのであろう推測している。
なお、2024年度は、オンブズマンの発意に基づく調査の実施件数は1件で、活動状況報告書50頁以下に調査内容が掲載されている。「札幌市における女性支援の現状について~困難女性支援法施行後の取組と課題~」と題する調査であるが、昨年度と同様に、「オンブズマンの調査スキルの向上」が喫緊の課題であると感じられた。この発意調査については、別に論じる機会を設けるかもしれない(が、現時点では積極的に論じる意義を見出せないでいる)。
(注1)当ブログ開設者は、オンブズマン調査は全件公表を原則とするべきであると考えている。全件公表がオンブズマンに調査の質の確保を動機づけるとともに、オンブズマン調査に飽き足らない市民に対しては自ら行動する契機となりうると考えるからである。その意味では、今回の調査結果を通知した全案件が活動状況報告書に掲載されたことは「一歩前進」といえるかもしれない。この点、札幌市よりも遅れて自治体オンブズマン制度を設けた熊本市では、全件・全文の公開を原則とした運用がなされている。
(注2)2023年度(令和5年度)は、苦情申立件数全71件中、調査結果を通知した案件が57件であった。調査実施率は80.3%で、活動状況報告書には34件が掲載された(掲載率約60%)。次に、2024年度(令和6年度)は、苦情申立件数全98件中、調査結果を通知した案件が68件であった。調査実施率は69.4%で、活動状況報告書には32件が掲載された(掲載率は約47%)。これを2025年(令和7年度)と比較すると、苦情申立件数125件中、調査結果を通知した案件が60件であった。調査実施率は48%で、活動状況報告書は掲載率は100%である。ただし、全件掲載したぶん、1件あたりの紹介内容が従来よりもさらに簡素化された印象である。
(1) 調査結果を通知したもの(0件)
(2) 調査結果を通知しなかったもの(65件)
申立人の子どもが今年度から通う中学校では、児童生徒が教科書を学校に置いて帰るいわゆる「置き勉」が認められていないと聞いたとして、市内の学校における取り扱いを統一するよう求めて苦情が申し立てられたケース。現時点では具体的不利益が生じていない状況であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
トイレ等の下水道の流れが悪くなり自費で清掃作業をしたが改善されなかったところ、その後、市の下水道管の破損が原因だったことが判明したとして、自費で負担した費用の補償を求めて苦情が申し立てられたケース。調査対象部局に調査実施通知書が送付された後、申立人から苦情申し立てが取り下げられ、調査中止が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
札幌市立大学図書館で自己作成資料を閲覧中に注意され、その後、蔵書を閲覧中に司書から強制的に退館させられたとして苦情が申し立てられたケース。図書館運営は地方独立行政法人たる大学側にあることから「市の業務」と捉えることができないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
建設局雪対策室から指定されたアドレスにメールを送信したにもかかわらず約4か月たっても何の連絡も来ないとして苦情が申し立てられたケース。その後、申立人の承諾を得て苦情申し立てを取り下げる扱いとされた。(担当オンブズマン:梶井祥子)
高校の職員が申立人の許可なく申立人が情報公開請求をしている旨の情報を漏洩したとして苦情が申し立てられたケース。市の回答を待って改めて苦情申し立てをするとして、いったん申立てが取り下げられた。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
(申立人との関係は不明)児童相談所の入所者(申立人との関係は不明)が暴力を受けた件で児相に疑問点の回答を求めているものの明確な回答が得られず、現在は対応を拒否された状態であるとして苦情が申し立てられたケース。「申し立ての原因となった事実のあった日から1年が経過している」として、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
札幌市オンブズマンの調査結果等について公文書公開請求に応じることは、市民が自らが苦情を申し立てたことについて他人に知られないという利害を毀損する可能性があるとともに、オンブズマンの調査が市民の期待を大きく裏切る内容であることが詳らかになることから「非公開情報」に該当するとして、現行の公開請求に対する運用を改めることを求めて苦情が申し立てられたケース。本件苦情申し立てが、前回苦情申立て(苦情等調査結果通知書第2024-97号)の一部と同様の趣旨であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
創成川に架かる橋の歩道の点字タイルにつまづいて転倒したことから、改善を求めて苦情が申し立てられたケース。担当部局と連絡が取れたとして、苦情申し立てが取り下げられた。(担当オンブズマン:樋川恒一)
確定申告後に更正の請求を行った申立人が納税額の確定後に納付したところ、延滞金を請求されたとして延滞金の免除を求めて苦情が申し立てられたケース。申立人の苦情申し立ての取り下げにより、調査が中止された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
市の医療費助成の申請に必要な病院の証明書発行費用が他の病院に比べて高額であるとして苦情が申し立てられたケース。オンブズマン調査の対象を説明したところ、苦情申し立てが取り下げられた。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護の受給開始手続きに付き添いで来庁した際、本人が印鑑を持参しなかったことに関する職員の対応が硬直的であるとして苦情が申し立てられたケース。今後の改善の参考にしてほしいとして、苦情申し立てが取り下げられた。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護を受給する申立人が、担当ケースワーカーの収入認定の説明をはじめとする一連の対応に不満を抱き苦情が申し立てられたケース。すでに同趣旨の苦情(おそらく第2025-19号)が申し立てられ現在調査中であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護を受給する申立人が、現在居住する区とは別の区への転居を考え当該別の区の担当課に連絡したところ、対応した職員の対応が電話と訪問時で全く変わるなど誠実さに欠けるとして苦情が申し立てられたケース。「市の業務に不備があるかどうかについて、具体的な挙証もなく」、「市の職員の対応により、何らかの不利益を受けたことについても言及が(ない)」として、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
申立人が苦情を申し立てた別件第2025-14号の調査は不十分であるとともに、家庭訪問時の担当職員の対応が適切さを欠くものであったとして苦情が申し立てられたケース。すでに調査を行った事項については再度調査を行わず、申立人が主張する担当職員の行為の違法性については簡易迅速を旨とするオンブズマンの制度の役割を超えるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
別件(おそらく前記第2025-28号)で生活保護担当課職員の対応について苦情を申し立てている申立人が、年金を受給しなが生活保護を受給していることに関して、担当職員とは別に担当係長の対応についてもその言動に問題があるとして苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:梶井祥子)
申立人が2025年の3~4月の担当ケースワーカーは生意気で、対応がハラスメントめいたものであったとして苦情が申し立てられたケース。担当職員の具体的な言動が記載されておらず、調査の手掛かりとなる事実が読み取れないとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
市民自治推進室を訪問した際、職員に取り囲まれ脅迫されたうえ、警察官を呼ばれたとして苦情が申し立てられたケース。申立人はオンブズマンとの面談を希望しているところ、現状、面談が困難になったとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
申立人が過去に申し立てた苦情(第2024-97号)において、調査担当オンブズマンが申立人が主張している以下の事情、すなわち、「オンブズマンの調査結果を記録した文書を公開することで調査を担当するオンブズマンの力量への疑念を生じさせる」ことが「オンブズマン制度の適正な遂行に著しい支障を及ぼしている」事情の一つとして対象公文書が非公開になる事由になると主張しているということを「苦情申し立ての趣旨」に記載しなかった理由の説明を求めて苦情が申し立てられたケース。本件苦情が「オンブズマンの行為関する事項」についての苦情であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
就労継続支援B型の事業所の利用者が、事業所において多様な問題が生じているとして苦情が申し立てられたケース。申立人に本件苦情がオンブズマンの調査対象外となること及び所管課に情報提供することをメールで通知し取下げの扱いとした模様(申立人の取下げの意思の存否は公開された文書からは不明)。(担当オンブズマン:樋川恒一)
就労継続支援事業所(B型)を利用していた申立人が、当該事業所は個別支援計画書を作成しないなど長年にわたって重大な問題が放置されてきており、第三者の立場からの調査を求めて苦情が申し立てられたケース。申立人が事業所利用していた時期からすでに1年以上が経過するとともに、当該事業所が民間事業所であるためオンブズマンの所轄事項にも該当しないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
自宅周辺の熊笹を刈り取ったので大型ごみ受付センターに問い合わせたところ、竹と熊笹では取り扱いに差があることがわかったが、両者の取扱が違う理由の説明を求めて苦情が申し立てられたケース。所管課にその旨伝える旨を申立人に伝えたところ、申立て取下げの意向が確認された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
マイナンバーカードの更新手続きのため区役所を訪れた際、受付をすませて窓口での案内を待ったが、郵送での手続きが可能であることをきちんと案内されていれば待つこともなかったとして苦情が申し立てられたケース。担当課あてに報告する旨申立人にメールを送信した(と公開を受けた文書に記載されているが、申立人の苦情申立てを取り下げる意向を確認した旨の記載なし)。(担当オンブズマン:樋川恒一)
勤務先のハラスメント行為やハラスメントの申し出制度の不適切な運用等について苦情が申し立てられたケース。申立て内容は札幌市オンブズマンの調査の対象外と考えられるため、より適切な窓口に通報するようメールした(と公開を受けた文書に記載されているが、申立人の苦情申立てを取り下げる意向を確認した旨の記載なし)(担当オンブズマン:梶井祥子)
過支給となった保護費の返還を口座引き落としにしてほしい旨を主張したものの、担当職員が聞き入れることはなかったとして苦情が申し立てられたケース。申立人がすでに別件で同趣旨の苦情を申し立てているとして、調査しない旨が通知された。なお、当該別件はおそらく第2025-33号。(担当オンブズマン:梶井祥子)
申立人の部下が札幌市保健所に免許取得の申請をしたにもかかわらず、保健所が厚生労働省に届け出をしていなかったとして苦情が申し立てられたケース。本件において直接の利害があるのは申立人の部下であるとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護を受給していた申立人が就労開始後3か月で保護を廃止され、再申請する際にも不快な思いをしたとして苦情が申し立てられたケース。本件保護課の対応についてはすでにオンブズマンが調査を実施している(第2024-30号)として調査しない旨が通知された。なお、保護の再申請についても、すでに1年以上経過しているため調査対象とならないことを当然の前提としている模様である。(担当オンブズマン:樋川恒一)
札幌市が職員に対し実施する「ストレスチェック」が業務仕様書に記載された内容を履行できない業者が選定されとして、選定されなかった業者の利害関係人から苦情が申し立てられたケース。本件事業(ストレスチェック)の履行状況や利便性について申立人には利害がないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
第2025-48号の苦情申し立てに対しオンブズマンは「申立人には利害がない」旨の判断をしたが、(市職員のストレスチェックを行う業務において)不適切な業者が選定されたことにより選定されなかった業者の協力会社である申立人は仕事を失ったのであり「利害」があるとして、調査を実施するよう求めて苦情が申し立てられたケース。本件苦情はオンブズマンの調査しないという判断に対する苦情申し立てであることを前提に、「オンブズマンの行為」はオンブズマンの所轄外の事項であるとして調査しない旨が通知された(のであると当ブログ開設者は理解した)。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
申立人の自宅裏で行われている杭打ち工事により自宅の土地の土砂が崩れているため施工業者に連絡を入れているがなしのつぶてで、監督や発注者も不明であり、この場合どうしたらよいか「苦情」が申し立てられたケース。オンブズマンの調査対象ではないと思われることを説明し、相談先として市の対象部署や民間窓口を案内した模様(公開された文書に申立人の苦情申立てを取り下げる意思を確認した旨の記載はない)。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
保護受給者の現状と今後について担当課に電話相談した際の職員の対応があまりにひどいとして苦情が申し立てられたケース。申立人に対し苦情の内容及び改善要望事項を保健福祉部に伝達する旨メールで報告した模様(公開された文書に申立人の苦情申立てを取り下げる意思を確認した旨の記載はない)。(担当オンブズマン:梶井祥子)
札幌スポーツ協会から配布されたパンプレットに「熱中病予防のための教室」が休講された場合の連絡の案内が記載されていたが、その際の連絡方法に不備があるとして苦情が申し立てられたケース。申立人宛にオンブズマン事務局から担当課あてに意見を回送し、担当課から申立人にあてに連絡するよう依頼する対応とすることを申立人から了承を得た模様(公開された文書に申立人の苦情申立てを取り下げる意思を確認した旨の記載はない)。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
生活保護を受給する申立人が社会福祉協議会に緊急援護資金の制度概要を聞きに行った際、相談開始から制度説明に入るまでに時間がかかったのは担当ケースワーカーから説明を控えるように社会福祉協議会に申し入れをしていたためではないかとして苦情が申し立てられたケース。本件苦情は社会福祉協議会における対応についてのものであり、オンブズマンの所轄外の事項であるとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
生活保護を受給する申立人が、保護課から提示された「食材支給」の内容が栄養バランスを欠き健康を害する恐れがあるとして苦情が申し立てられたケース。申立人は所持する食材を自ら調理することができる状況にあり、保護課から提示された「食材」の支給も辞退しているとして、「市の業務の執行により不利益を受けていると捉えることはできない」として調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
生活保護受給者が、「食材支給」で提示された内容では栄養が不足すること、さらに、担当ケースワーカーおよび係長の対応が保護受給者の尊厳を損なうものであるとして苦情が申し立てられたケース。食材支給については第2025-59号で調査しない旨が通知され、担当ケースワーカーおよび係長の対応については第2025-60号で調査を行うとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
車いすで地下鉄を利用する際、開閉する扉の方向が乗車駅と降車駅で異なる場合は車内で180℃方向を変更する必要があるにも関わらず、乗車直後に安全に方向を変更するには停車時間が短いとして苦情が申し立てられたケース。本件苦情の内容と改善要望を交通局高速電車部に伝える旨を申立人に連絡するとともに、同部から文書回答がもらえるのであれば苦情申立てを取り下げる旨の申立人の意向が確認されている。(担当オンブズマン:樋川恒一)
申立人に関係する人物が緊急搬送されたことをきっかけに施設に入所し現在に至るが、当該施設職員の対応等に不満を抱いており、病院や施設を変えるように区役所職員に働きかけているものの、十分な対応がなされないとして苦情が申し立てられたケース。本件においては専門的知見に基づく対応がなされており、オンブズマンが調査・判断することは相当でないとして、「調査することが相当でない特別の事情」(札幌市オンブズマン条例16条2項)を理由に調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護受給者の生活品の移送を請け負ったが、その対価がいまだに支払われていないとして苦情が申し立てられたケース。(保護受給者に対する)少額訴訟の利用手続き等について無料法律相談の利用を提案したところ、苦情申し立ての意向が取り下げられた。(担当オンブズマン:樋川恒一)
月寒体育館の利用状況に関して過去にオンブズマンに苦情を申し立て、調査結果を踏まえて担当課と協議したが、その際に決定された対応が徹底されていないとして苦情が申し立てられたケース。「オンブズマンが一度調査して結果を通知した事項」は「オンブズマンの行為に関する事項」(札幌市オンブズマン条例3条6号)に該当するとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
生活保護受給者が現在居住する住居から退去を求められる可能性があるとして転居費用の支給を求めたが断られたとして苦情が申し立てられたケース。担当課に確認したところ転居費用が支給ずみであるとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
市税事務所職員に高圧的な対応をされる一方で、後日、別の職員は穏やかで丁寧な口調で対応したことから、職員間の接遇の差が大きいので、適切な接遇がなされることを求めて苦情が申し立てられたケース。苦情内容及び申立人の要望を市税事務所に伝達する旨を申立人に伝達した(と文書に記載されるのみで、申立人の苦情申し立てを取り下げる意向を確認した旨は記載されていない)。(担当オンブズマン:樋川恒一)
オンブズマンの調査結果通知書を受領したが(おそらく第2025-57号)、オンブズマン調査に対する市の回答は事実と異なる点があるとして、市が事実関係を(申立人が訪問した際に対応に不信感を抱いた)社会福祉協議会に確認するようオンブズマンが市に対し助言または勧告することを求めて苦情が申し立てられたケース。「オンブズマンの行為に関する事項」はオンブズマンの所轄外であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
生活保護受給者の生活品の移送を請け負ったがその対価が支払われていないとして、担当者から受給者に支払うよう伝えてほしいとして苦情が申し立てられたケース。オンブズマンから担当課と話し合うよう伝えたところ、苦情申立てが取り下げられた。(担当オンブズマン:樋川恒一)
札幌市においては会計年度任用職員を各部署で個別に任用しているが、他の都市では一括で採用しているところもあるとして、一括募集ではない理由の説明を求めて苦情が申し立てられたケース。会計年度任用職員の「選考」という採用方法は、他の応募者とは異なる申立人自身の利益にかかる事案とは認められないとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
市職員と申立人の対応記録に誤字があったことに関し、その後の市の対応が不十分であるとして苦情が申し立てられてケース。対応記録は申立人のために作成された文書でなく内部報告のために作成された文書であり、対応記録に誤字があったからといって申立人に不利益が発生しているとは認められないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
申立人が市職員の対応について担当課に苦情を申し立てた際(人事課の模様)、「双方の主張が食い違い、記録がないため判断できない」旨の対処がなされることに改善を求めるため、オンブズマンから市に対し指導や助言をすることを求めて「意見書」が提出されたケース。オンブズマンへの意見書として生活保護行政に関する「指導」を求める本件は、個別具体的な利害が発生しているとは言えないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
(申立人に対応した市職員の対応について申立人が人事課に不満を伝えたことを契機とする)人事課による市職員の対応に関する調査は、(市とは別組織である)社会福祉協議会への調査を行っていない点で不備があるとして、このような人事課の対応についてオンブズマンによる調査を求めて苦情が申し立てられたケース。本件苦情はすでにオンブズマンが実施した調査(第2025-57号)と同内容と思われるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
定期券で市電に乗車している申立人が車内の清掃状況について電車事業所に連絡したところ「4~5日おきに清掃している」という回答を受けたが、日常的に汚い状態で運転していることをオンブズマンにも確認してほしいとして苦情が申し立てられたケース。申立人に直接的な利害関係があるとはいえないとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
(おそらく市立体育館で何らかのスポーツの教室の講師を務めていた申立人が当該教室の運営担当者から教室閉鎖を言い渡されたために)当該担当者の処分と教室の継続を求めて苦情が申し立てられたケース。本件苦情がオンブズマンの調査対象外の事項であることを伝えたところ、申立てを取り下げる意向が確認された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
過去に調査を終了した案件(第2022-12号)の調査終了後の対応について苦情を申し立てたところ「調査をしない旨の通知」(第2025-66号)を受けたが、オンブズマン室から担当部局あてに苦情申立てがなされたことが通知されていなかったとして、苦情が申し立てられたケース。担当部局に通知をしないのは条例に基づく対応であり、苦情はオンブズマンの所轄事項ではないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
賃貸住宅に居住する申立人が、当該住宅に居住する他の住民の騒音や嫌がらせについて管理会社に対応を求めているにかかわらず十分な対応がなされていないとして、行政として対応および適切な指導を求めて苦情が申し立てられたケース。苦情の内容が市の機関の業務の執行に該当しないとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
札幌市営のスケート場で禁止されている「営利行為」について説明を求めても適切な回答がなされない等、市の対応について苦情が申し立てられたケース。「営利行為の状況についてはスケート場の管理・運営にかかわる問題であり、様々な立場の利用者に及ぶことを考慮すると、その利害を一元的にとらえてオンブズマンの調査の対象にすることは難しい」として、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
第2025-92号の申立ての「追加報告」として、申立人の居住する賃貸住宅の仲介会社や管理会社の対応について苦情が申し立てられたケース。すでにオンブズマンが調査しないと判断した事項はオンブズマンの所轄外の事項であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
除雪の際、雪の塊をマンションの壁に窓の高さ以上に積んでいくとして苦情が申し立てられたケース。オンブズマン事務局から土木センターに要望を伝えるので土木センターからの説明を待つよう連絡し了承を得た(何についての了承を得たのか不明だが「申立ての取下げ」と思われる)。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
オンブズマン調査(第2025-60号)の調査終了後、生活保護を受給する申立人がこれまで受けた精神的苦痛や混乱に陥ったことついての再度の問い合わせに対する回答内容が不十分であるとして苦情が申し立てられたケース。本件苦情申し立てが前回の苦情申し立てと一連のもので背景が同一であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
期日前投票が適正に行われているか確認するためにどのような手段があるか相談したいとしてオンブズマンに対する苦情申し立てがなされたケース。選挙管理委員会に説明をもめるようオンブズマンが助言し、申立てを取り下げる旨を聴取した。(担当オンブズマン:樋川恒一)
故障した除雪車が路上に放置されていた件で申立人が担当部局に問い合わせて以降の一連の担当職員の対応について苦情が申し立てられたケース。本件苦情は市政に関する提言や要望であり申立人には利害がないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:梶井祥子)
オンブズマンによる「調査しない旨」の通知書に記載された調査しない理由が制度適合的でないのは、「オンブズマン制度の調査研究」を主たる業務とするオンブズマン事務局が職務を懈怠したためであるとして苦情が申し立てられたケース。「オンブズマンの行為に関する事項は」オンブズマンの所轄外であり、申立人に利害もないとして調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
自宅前の除雪作業で申立人の至近距離で重機が操作されるという危険な状況にあったとして、札幌市の安全管理体制についての回答を求めて苦情が申し立てられたケース。申立人からの質問や要望についての担当部局から回答に納得いかない場合にはあらためてオンブズマン室に相談するよう案内し了承を得た(何についての了承を得たのか不明だが「申立ての取下げ」と思われる)。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
オンブズマンが「調査をしない」旨の判断をする際の理由が混迷状況にあるのは、「オンブズマン制度の調査研究」を職務とするオンブズマン事務局が職務を懈怠したためであるとして苦情が申し立てられたケース。オンブズマンがすでに「調査しない」と判断した件(第2025-105号)に関する苦情であるとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
マンション管理の適正化に関し住宅課に複数回の照会を行った申立人が、照会への回答が不十分であるにもかかわらず回答が打ち切られたとして苦情が申し立てられたケース。申立人の照会が個別的紛争に関するものではなく一般的事項に関するものであることから、「苦情申立ての原因となった事実について利害関係があるとは認められ(ない)」として調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
札幌市ステップ(札幌市生活就労支援センター)を訪問した際の職員の対応について苦情が申し立てられたケース。「オンブズマン室から担当課に意見を回送し、担当課の対応の顛末について担当課から申立人にあて連絡するよう伝えるとすることで了承を得た」旨が文書に記載されている。(担当オンブズマン:神谷奈保子)
法務局から取得した婚姻届に「戸籍の訂正」がなされた記録が残っていたことから「除籍謄本」や「改製原戸籍」を取得しようとしたが取得できず、情報公開も受けられなかったとして苦情が申し立てられたケース。オンブズマンが申立人と面談した際に確認した文書からは「戸籍の訂正」が行われた事実を確認できないため「苦情申立ての原因となった事実についての利害は認められ(ない)」として調査しない旨が通知された。別件で第2025-126号の申立てもなされている。(担当オンブズマン:樋川恒一)
市営住宅入居応募当選者に対する入居予定者審査および入居者登録の会場における個人情報の取り扱いに問題があったことから、札幌市住宅管理公社に照会したが回答に具体性がなく、その後も改善されていないとして苦情が申し立てられたケース。「申立ての原因となった事実のあった日から1年を経過している」として、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
市営住宅の入居者は「自治会」への積極的関与が求められる一方で、住宅課は「自治会」が任意団体であることを理由として積極的関与をしないことは矛盾しているとして苦情が申し立てられたケース。自治体(ママ)が市の機関ではないとして、調査しない旨が通知された。(担当オンブズマン:樋川恒一)
申立人は令和4年に北海道から「本人情報確認書」を取得したところ平成17年12月27日以前の記録が記載されていなかったが、申立人の知らぬ間に「戸籍の訂正」がなされていた件で「戸籍の訂正」がなされる以前の「本人確認情報」を取得しようとしてできないとして苦情が申し立てられたケース。本件申立ては(札幌)「市の機関の業務の執行」に該当せず、「戸籍の訂正」が行われた事実も確認できないとして調査しない旨が通知された。第2025-119号の申立人による申立て。(担当オンブズマン:樋川恒一)
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