2020年1月1日、2019年12月に札幌市オンブズマンによる調査が終了した案件の調査結果等について公文書公開請求を行ったところ、2020年1月15日に一部公開決定がなされた。
上記の期間(2019年12月)に調査を終了したのは9件で、全9件で調査結果が通知されている。
その中で注目されるのが、第2019-65号である。この案件は、り災証明書における「一部損壊」の認定に係る事例であるが、調査結果として、オンブズマンの判断が示されている。これに対し、担当オンブズマンを同じくする第2019-61号は、り災証明書における「一部損壊」の認定そのものについての苦情であるが、「専門的知見を持たないオンブズマンが調査・判断をすることは相当ではない」として、調査しない旨が申立人に通知されている。
このように、同じり災証明書における認定に関する苦情において、調査をする・しないについてのオンブズマンの対応が分かれているが、その違いは、苦情対象が「一部損壊」という認定そのものであるか、認定だけではないそれ以外の事情についても苦情になっているか、ということに由来するのかもしれない。しかし、たとえそうであったとしても、調査自体が実施されない場合、「市職員による説明機会の喪失」という不利益が生じることは、すでに前回のエントリーで指摘したところである。
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⓶第2019−65号
所有するアパートが自身により損壊したが、り災証明書の「一部損壊」の認定、認定プロセス及び住宅再建支援制度についての適切な説明がなかったことについて、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:八木橋眞規子)
③第2019−66号
民泊事業の届出をして以降になされた、消防法令の適用に関する市の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
民泊事業の届出をして以降になされた、消防法令の適用に関する市の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
④第2019−67号
市の保健福祉局に在籍する職員を確認するための文書の交付を受けるまでの市の一連の対応について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑤第2019−68号
市のホームページからメール送信フォームがなくなったことやインターネット上の苦情相談窓口が存在しないことについて、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑥第2019−69号
市の施設の非常階段が自動的に施錠されること等について、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑦第2019−70号
札幌市から北海道に出向した職員がニセ警察官になっている可能性があるとして、出向の取りやめを求めて苦情が申立られたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⓼第2019−73号
さっぽろプレミアム商品券購入引換券が届かないとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:房川樹芳)
⑨第2019−74号
市の生活保護担当者が、生活困窮者一時生活支援事業を受託するNPO法人に問い合わせをした際の言動に問題があるとして、苦情が申し立てられたケース。(担当オンブズマン:杉岡直人)
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